「くっつきやすい網でも魚を綺麗においしく焼ける方法を教えて!」【お願い!たけだバーベキュー #10】
涼しくもなり虫も少なく、いよいよ今年キャンプデビューするよ!という方も多いはず。
気候もいいのですが、さらによくなってくるのがキャンプでの食材たち! 秋の旬の食材がたくさん出てくるので、何を作ろうか迷ってしまいますよね。
そんな秋の味覚の代表格がサンマ! 今年は値段が高騰しているとはいえ、やっぱり炭火で焼いて香ばしく食べたいですよね。そして高価な分、絶対に美味しく焼きたいですよね?
そこで今回は、こんなお願いにお答えしたいと思います。
キャンプのお悩みvol.10
「私は魚が好きで、キャンプやバーベキューの時にいつも魚をBBQグリルで焼くのですが、裏返すときに皮が網に張り付いて綺麗に焼けません。 せっかく炭火で焼いているので皮も付いた状態で食べたいです。ぜひ、魚を上手に焼く方法を教えてください。」
分かります! せっかく楽しみにしていた魚の皮が網に張り付いてしまった瞬間の悲しみたるやないですよね。覆水は盆に戻りませんし、剥皮身に戻らずです。
というわけで、今回はそんなバーベキューで悲しみを生まないためにも、魚の上手な焼き方をお教えしたいと思います!
ポイントは2つ!
①網の温度を上げる ②網をコーティングする
この2点を行えば、上手に焼けるんです。
タンパク質は熱せられた鉄とくっついてしまう熱凝着という性質があり、魚と鉄網はどうしても引っ付こうとします。熱凝着は50度あたりから始まるので、弱火でじんわり長時間焼いていると強く引っ付いてしまいます。ですので、最初に網の温度を上げておくことによって、タンパク質を瞬間的に変化させ、引っ付く力を弱めるのが大事になってきます。
網の温度を上げるには、炭火の火力を強くすれば解決です。
次に、網をコーティングしてあげることも非常に大事です。
油などを塗ってあげると、だいぶ引っ付きを抑えることができます。
ちなみに、網に何も塗らずにサンマを焼いた場合がこちら。これは悲劇ですよね。せっかくの旬のサンマが台無しです。
さらに大事になってくるのが何を塗るのか。
今回は、引っ付き防止になると言われている3つのものを使って、どれが一番引っ付きにくいかを実験してみました!
エントリーしたのは、オリーブオイル、お酢、そしてレモン!
僕はいつもオリーブオイルを網に塗ることが多いのですが、お酢を塗るといいという噂もよく聞きます! レモンも引っ付き防止には効果あり、という情報を入手したので、この3つでやってみました。
熱量は同じで、上からオリーブオイル、お酢、レモンの順に網に塗ってみました。
そこに塩をしたさんまを置いて焼き、どれが一番綺麗に裏返すことができるのか勝負です。
では実験スタート!
塗り終えた網にサンマが横たわります。この時にジューという音、そして香りはたまりません!
数焼くこと数分、ついに裏返しの瞬間が来ました。
結果は、
オリーブオイル ほぼ完璧なのですが、薄いお腹あたりの皮が網にひっついてしまいました。
お酢 これはパーフェクトな焼き上がり! 全く網にひっつくことなく裏返すことができました。
レモン これは予想とは裏腹にかなり引っ付いてしまうという結果に!
というわけで実験結果は、「熱した網にお酢を塗って魚を焼くと綺麗に焼ける」いうことになりました!
(もちろん魚の状態や置き場所による温度差もあると思います)
理由としては、お酢は動物性タンパク質を固くする効果があり、熱凝固よりも先に反応して固くしているため、くっつきづらくなるんです。
小さいボトルに入れて持ち歩いたり、スプレーボトルに入れて網にスプレーしても良いかもですね!
あとは、魚に塩をした後にしっかりと水分を拭き取ったり、焼く前に魚の表面を乾かしたりと色々引っ付きを防止する策はありますので、いろんな技を組み合わせて最強の魚焼き方法を見つけてみてください!
今回のお酢を塗る技ですが、串焼きの時にも鉄串にあらかじめ塗っておくと、抜く時にスッと抜けると思うので使えると思います。
秋の魚は美味しいので、ぜひ今回の方法で美味しく綺麗に魚をバーベしていただきたいです! お願いもどんどん送ってきてくださいね!
ではまた来月お会いしましょう。
ナイスバーべ!