メスティンのシーズニング方法や理由を効果検証付きで解説

2021.11.2

2.メスティンのシーズニング簡単5ステップ


メスティンのシーズニングはアルミの表面に酸化皮膜を作ります。油でコーティングする鋳鉄製のスキレットなどのシーズニングとは違い、使うのは“米の研ぎ汁”。それでは簡単に5ステップで紹介します!

道具と材料


・メスティン
・鍋(メスティンが入る大きさ)
・コンロ(自宅のコンロでも可)
・米の研ぎ汁 
・トング
・スポンジ

1.ハンドルを外す


メスティンのハンドルを外します。ゴムの取手を一緒に煮てしまうと劣化の原因になるので、必ずハンドルを外しましょう。

2.中性洗剤で洗う


中性洗剤をつけて汚れを洗い流しましょう。新品でも出荷時に汚れていることもあるので同様に洗ってください。

3.米の研ぎ汁にメスティンを入れる


鍋に米の研ぎ汁とメスティンを入れて、中火にかけます。メスティン全体が浸るようにしてください。冷たいとぎ汁からメスティンを煮ていくことで急激な温度変化による変形を防げます。

4.15分間煮る


 沸騰したら弱火にして、15分程度そのまま煮ます。 

5.冷めたら水とスポンジで軽く洗い流して完成


メスティンをお米の研ぎ汁から取り出し、冷めてから水とスポンジで軽く洗い流します。流水で急速に冷えると変形してしまうことがあるので、自然に冷めるのを待ちましょう。また、酸化皮膜が落ちてしまうので洗剤は使わないでください。
 

〈米の研ぎ汁以外の方法に関して〉
米の研ぎ汁を野菜のクズ煮に変えても同じように酸化皮膜を形成する効果を期待できると言われています。ただ、どの野菜が効果的なのか不明なのでメスティンのシーズニングは米の研ぎ汁で行うのがよいでしょう。

 
メスティンを使いやすくする下準備はシーズニングの他に「バリ取り」という工程があります。
詳しく知りたい方は「誰でもできる!メスティンのバリ取りを4ステップで解説!」をご覧ください。


3.シーズニング済と未を比較して効果検証


メスティンをシーズニングすると酸化皮膜で表面が覆われ、うっすらと白い膜ができます。こうすることで次の3つの効果を期待できると言われているんです。
 
・焦げが剥がれやすくなる
・アルミの臭いが緩和される
・酸化による黒ずみを防止する
 
果たして、どのくらいの効果があるのでしょうか。「シーズニングしたメスティン」と「シーズニングしていないメスティン(新品)」で、「焦げ・臭い」の具合を実際に比較して検証してみたのでレポートします。 

米を炊いてみた


実際にお米を炊いてみると、全然違う結果に。今回はあえて火を強めに炊いたのですが、シーズニングしていないメスティンは派手に焦げ付いているのに対して、シーズニングしたメスティンはいい感じのおこげ具合です。
 
▼焦げはシーズニング済の方が剥がれやすい
底の焦げのこびりつきはシーズニングしたほうはするりと剥がれましたが、シーズニングしていないほうは焦げついてしまってカチカチになってしまいました。
 
▼味はシーズニングしていないメスティンのほうが焦げ臭い
味はふたつとも美味しく炊けていましたが、シーズニングしていないほうがやや焦げ臭い仕上がりです。そこに黒くこびりついた焦げの臭いが全体に染みついている感じです。
 
▼アルミ臭は両方とも気にならない
アルミ臭は両方ともしませんでした。おそらくアルミ臭は敏感な方は感じる個人差があるものなのでしょう。筆者はまったく気になりませんでした。

ベーコンを焼いてみた


メスティンは便利なアイテムで、フタをフライパンのように使って炒め物ができます。今回はあえて焦げやすいように油をひかずにベーコンを焼いてみることに。
 
▼多少シーズニング済のほうが焦げが剥がれやすい
ベーコンを焼くと両方とも焦げついてしまいました。そこまで大きな差はでなかったのですが、シーズニングしたメスティンのほうが、多少焦げが剥がれやすい印象です。
 
▼乱暴な使い方ではシーズニングの効果はない
油をひかずに強火で炒めるなど、乱暴な使い方をしてしまうと、いくらシーズニングをしていても焦げついてしまうことがわかりました。油を引いて弱〜中火で焦げないように調理しましょう。


4.シーズニング後のお手入れ4つの注意点


酸化皮膜が剥がれてしまわないように以下の4つポイントに注意しましょう。 

金属製のたわしで擦らない

金属製のたわしで擦ると、シーズニングで作った膜を剥がしてしまい効果がなくなってしまいます。また、細かな傷がついて焦げや汚れが落ちにくくなる原因になります。ナイロン製などキズをつけないスポンジを使いましょう。 

洗剤を使わずに洗う

洗剤を使うとシーズニングで作った膜も一緒に洗い流されてしまいます。汚れは水につけてふやかしてからナイロン製などキズをつけないスポンジで落としてください。 

正しく調理して使う

過剰な強火での炊飯など、いくらシーズニングをしていても焦げつきは起こります。正しい調理方法を心がけましょう。実は炊飯やラーメンを作るだけでも酸化皮膜はできます。うまく使えば、シーズニング効果の維持にも。 

効果が弱まったらシーズニングを

シーズニングは使用のたびに繰り返す必要はありません。効果が弱まってきたなと感じたタイミングで行いましょう。 

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ソトレシピ編集部
キャンプ料理と日々向き合いながら、レシピやお役たち情報を発信しています。ぜひ、みなさまのキャンプの参考にしてください。

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