メスティンのシーズニング方法や理由を効果検証付きで解説
5.メスティンのシーズニングのメリット、デメリット
本章でメリットとデメリットを簡単にまとめますので、みなさんがやるかやらないかの参考にしてください。
3つのメリット
・炊飯の焦げがこびりつきにくい
・炒め物も多少焦げが落としやすくなる(焦げないわけではない)
・育てている感があり愛着が湧く
2つのデメリット
・シーズニングが面倒
・洗剤で洗えない(衛生的にちょっと気になる)
結論:面倒でなければシーズニングを推奨します
劇的な効果はありませんが、シーズニングすると多少焦げ対策になっているように感じました。デメリットもそこまでなく、やっておくことにこしたことはないので、工程が面倒と感じなければ、編集部としてはシーズニングを推奨します。
6.シーズニングが不要になる加工
シーズニングは面倒だけれど、焦げ付きは防止したいなと思った方は、加工を検討してみてください。フライパンなどで使われているフッ素樹脂コーティング(テフロン加工)やセラミックコーティング、ノンスティック加工をメスティンに施すことで解決できます。
フッ素樹脂コーティング&セラミックコーティング
家庭用のフライパンでお馴染みのテフロン加工ことフッ素樹脂コーティング(テフロン加工はアメリカのデュポン社の商標名)。これをメスティンに施すキャンパーもいます。
焦げやアルミ臭、酸化の黒ずみを劇的に防ぎますが、高熱でコーティングする影響でメスティンが柔らかくなり(焼きなましという現象)変形しやすくなってしまうことがあります。そのため、内側をフッ素樹脂コーティングする場合、外側をセラミックコーティングして強度を保つ加工をしている方が多いです。
■価格相場※トランギア社製レギュラーサイズ
本体内側フッ素樹脂コーティング:1,500〜2,000円
本体外側セラミックコーティング:1,500〜2,000円
フタ内側フッ素樹脂コーティング:1,500〜2,000円
フタ外側セラミックコーティング:1,500〜2,500円
送料:地域により変動
■参考業者:睦美化成
メスティンのフッ素樹脂コーティングやセラミックコーティングをご検討の方は業者に相談してみましょう。ソトレシピ 編集部では「睦美化成」様に依頼して加工してもらいました。新品のメスティンを睦美化成様にお送りし、加工して戻してもらう流れです。
ノンスティック加工
セラミックと樹脂を複合したノンスティック加工。フッ素樹脂コーティングに比べて焼きなましが起こりにくく、内側だけ加工が施されたメスティンで焦げ付き防止には十分な力を発揮します。加工されたメスティンが販売されています。
■価格相場 ※2020年12月現在
Milicampレギュラーサイズ:5,390円(税込)
Milicampラージサイズ:7,920円(税込)
■参考業者:快速旅団
こだわりのアウトドアギアを販売している「快速旅団」様。メスティンをノンスティック加工したものを販売しています。気になる方はWEBサイトでチェックしてみてください。
市販の「フッ素革命」でDIY
出典:Amazon
なかには市販の「フッ素革命」を使ってDIYでフッ素加工をする方も。業者とは違いフッ素を吹き付けて膜をつくるような簡易的なもので、フッ素樹脂加工やノンスティック加工のような効果はありませんが、米の研ぎ汁によるシーズニングと同程度の効果は期待できます。
■価格相場:7,000〜10,000円
7.シーズニングで自分だけのメスティンに育てよう!
最後にこの記事のポイントをまとめます。
・メスティンのシーズニングは必須ではなく推奨
・アルマイト加工済みのものはシーズニング不要
・シーズニングの効果は劇的ではないが意味はある
・シーズニングが不要になる加工もある
検証の結果、メスティンのシーズニングは決して劇的な効果をもたらすものではないことがわかりましたが、無意味なものではありませんでした!シーズニングや料理をする中でちょっとずつ馴染んでいき、使いやすくなっていくようです。みなさんもこの記事を参考に自分だけのメスティンを育ててみませんか。
メスティンに関してもっと詳しく知りたい方は「【メスティンとは】下準備、使い方、裏技、お手入れまで完全ガイド」もご覧ください。