キャンプでピザ作り!窯を使わない6つの定番調理器具の焼き方
キャンプでピザを作ってみたいけれど、生地作りや窯の使い方、焼き加減など、難しそうなイメージですよね。
実はキャンプでのピザ作りはそこまで難しくなく、ましてや窯がなくても、キャンプの定番調理器具である、
・ダッチオーブン
・フライパン
・スキレット
・メスティン
・ホットサンドメーカー
・アルミホイル
で焼けるんです。
ピザ作りは誰でもできますし、作る工程も楽しいので、友人や家族とのキャンプがもっと楽しくなりますよ。
この記事では
・キャンプでピザを焼くのに使える6つのアイテム
・ピザ生地の基本の作り方8工程
・キャンプでのピザ生地作り4つのコツ
・王道のトマトソースの作り方
・6つの調理道具別ピザの焼き方
を紹介しています。
簡単にできるピザ生地とトマトソースの作り方から、6つのキャンプの定番調理器具別ピザの焼き方も写真付きで丁寧に解説しています。
読み終えていただければ、キャンプでおいしいピザが焼けるようになりますよ!ぜひ参考にしてくださいね。
CONTENTS目次
1.キャンプでピザを焼くのに使える6つのアイテム
キャンプでピザを焼く場合、ピザ窯以外にもさまざまな調理器具で焼けるんです。ピザはハードルが高く感じる料理ですが、次の6つのアイテムがあれば、誰でも簡単に作れちゃいます。
・ダッチオーブン
・スキレット
・フライパン
・メスティン
・ホットサンドメーカー
・アルミホイル
今回はこの6つの調理道具を活用したピザの焼き方を紹介します。ぜひ、次のキャンプでチャレンジしてみてください。
2.ピザ生地の基本の作り方8工程
焼き方は違えど、生地は基本的に同じものでOK。まずは基本のピザ生地の作り方を解説します。紹介するレシピはボウルひとつで作れてしまうので、道具をたくさん用意する必要がなく簡単です。
必要な道具
・大きめのボウル
・小鍋(シェラカップでOK)
・バーナー
・ラップ
・バット
生地作りで使う道具はたったのこれ!その他にめん棒があると生地を伸ばす際に役立ちます。
材料<4枚分>
★強力粉・・・150g
★薄力粉・・・150g
★ドライイースト・・・6g
★砂糖・・・6g
★塩・・・6g
お湯(約40℃)・・・200ml
オリーブオイル・・・30ml
打ち粉(強力粉)・・・適量
★の粉類は自宅であらかじめ測って、混ぜて持っていくとキャンプ場での手間が省けます。
1. ★の材料を混ぜる
ボウルに★の材料を入れ、手でよく混ぜ合わせる。
2. お湯とオリーブオイルを加え混ぜる
小鍋で温めた約40℃のお湯とオリーブオイルを加え、粉に水分をいきわたらせるように、まとま
るまで手で混ぜる。はじめは手にくっつきますが、混ぜているうちに次第にまとまってきます。
3. なめらかになるまでこねる
粉っぽさがなくなり1つにまとまったら、ボウルの中で生地を伸ばしたりたたきつ
けたりしながら、表面がなめらかになるまで5〜6分こねる。
4. ラップをかけて発酵させる
表面がつるっとした感じになったら、生地を丸くまとめ、ラップをかけて生地が2倍
に膨らむまで常温で約1時間発酵させる。冬場は気温が低く発酵しづらいため、40℃程度のお湯を入れた一回り大きなボウルに生地を入れたボウルを浮かべておくとよい。
5. 生地に指をさして発酵具合を確認
指に小麦粉を軽くまぶし、生地に指をさして穴がふさがらなければ発酵完了。
穴がすぐふさがる場合には発酵不足なのでもう少し発酵させる。
6. 生地のガスを抜く
発酵が完了したら、生地を手のひらで軽くおさえガスを抜く。
7. 生地を4等分にして休ませる
生地を4等分し、丸めなおしたら、ラップをして15分休ませる(ベンチタイム)。
8. 生地を伸ばして成形する
手で生地を広げるように丸く伸ばしていき、ふちが少し厚くなるように整える。生地の厚さは2〜3mm、ふち部分が1cm程度が目安。
4章で各種調理器具での焼き方を説明しています。お使いの調理器具のサイズに合わせて、生地の分量や伸ばす大きさを調整しましょう。
3.キャンプでのピザ生地作り4つのコツ
自宅と違って、キャンプ場は調理環境が整っていません。そこでキャンプでピザの生地を作るときの3つのコツを紹介します。
生地は自宅で仕込んで持って行く
キャンプ場で生地から作ると時間がかかり、手やテーブルなどが汚れてしまい大変なので、生地は自宅で仕込み冷凍してキャンプ場に持ち込むのがおすすめです。こうすることでキャンプ場では具材をのせて焼くだけでよくとても楽です。
自宅で仕込んで持ち込む場合は、2章で紹介した生地の作り方の工程7の後に、ラップなどに包み冷凍し、クーラーボックス等でキャンプ場に持参し、キャンプ場で自然解凍させましょう。
自宅で粉類を計量して持って行く
キャンプ場で粉類の分量を計るのは、風で飛ばされるなどやりずらいです。粉類はあらかじめ自宅で計りひとつに混ぜて持っていけば、現場での作業が減り効率的ですよ。
ビニール袋などに入れてこねる
材料を混ぜてこねる工程をビニール袋を使って行うと手やテーブルが汚れず、洗い物も減るのでおすすめです。具体的なやり方は以下の通りです。
1. 2章に記載の工程1〜3をビニール袋の中で行う。
2. 袋の口を少しだけ開けておき(イースト菌が呼吸できるよう)、2倍に膨らむまで1次発酵させる。
3. 2倍に膨らんだら袋を押さえ生地を軽くつぶすようにガス抜きをする。
4. ガス抜き後は工程7から基本の生地と同様に行う。
季節によって発酵時間や温度を調整する
ピザ生地を発酵させるイースト菌は微生物のため、温度や湿度によって活動の活発さが変わり、発酵にかかる時間が異なります。そのため、季節に合わせて発酵時間を調節しましょう。
イースト菌のもっとも活動しやすい環境は温度28℃~40℃、湿度70%~80%なので、この環境に近づけると発酵時間が短くなり、遠くなると長くなります。
常温で発酵させる場合、夏場であれば1時間程度、冬場は2〜3時間程度が目安です。冬場は気温が低いため、ぬるま湯を張った一回り大きなボウルに生地を入れたボウルを浮かべておくと発酵を促進できます。
イースト菌は4℃以下と55℃以上では死滅してしまうので、発酵時の温度が低すぎたり高すぎたりしないよう気をつけましょう。
4.王道のトマトソースの作り方
ピザを焼く前にソースが必要です。初心者の方は、まずは王道のトマトソースからチャレンジしてみましょう!ここで紹介するトマトソースにチーズやベーコンなどお好きな具材をトッピングしてアレンジしてもOK。
<材料>(4枚分)
オリーブオイル・・・15ml
にんにく・・・1片
トマト缶・・・400g
塩・・・3g
こしょう・・・少々
<作り方>
1. にんにくはスライスしておく。
2. フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ弱火で香りが出るまで炒める。
3. トマト缶を加え、木べらでトマトを潰しながら3〜4分煮込む。
4. 塩こしょうで味を整えて完成。
ケチャップを活用した時短ソース
時間がないときやぱぱっとソースを作りたい場合は、ケチャップをベースに作るのもあり。火を使わないお手軽ソースレシピを紹介します。
<材料>(1枚分)
オリーブオイル・・・15ml
にんにく(チューブ)・・・1cm
トマトケチャップ・・・50g
コンソメ(顆粒)・・・少々
塩こしょう・・・適量
<作り方>
材料をすべて混ぜ、塩こしょうで味を整えて完成。
5.6つの調理道具別!ピザの焼き方
ピザソースができたらいよいよピザを焼いていきましょう。6つの調理道具別にピザの焼き方をレクチャーします。4章で作った王道のトマトソースを使った基本のマルゲリータを焼くレシピです。慣れたら別の味も楽しんでください。
ダッチオーブンで焼く
<必要な道具>
ダッチオーブン
底網
クッキングシート
フォーク
焼き網
炭火
<材料>
ピザ生地・・・適量
トマトソース・・・適量
モッツアレラチーズまたはピザ用チーズ・・・適量
バジル・・・適量
<作り方>
1. クッキングシートを大きめに広げ、その上でピザ生地をダッチオーブンのサイズより一回り小さい大きさに広げ、フォークで数カ所穴を開け、ふちを1cm程度残しトマトソースをのばす。
2. トマトソースを塗った部分の上にモッツアレラチーズまたはピザ用チーズを散らし、その上にバジルを散らす。
3. 底網を敷いたダッチオーブンにクッキングシートごと2を置く。
4. 炭火は熾火*の状態にしておく。
5. 熾火の状態の焚き火台やBBQグリルの上に焼き網を置き、ダッチオーブンを置き、フタをして上に炭を置く。
6. 5分ほど焼く。
熾火(おきび)・・・着火した薪や炭が炎を上げず芯の部分が真っ赤に燃えている状態。 炎が上がっていなくても非常に高温。
<ポイント>
底網を使わないと焦げやすいので、底網を使うことをおすすめします。ピザを焼く前に熾火でダッチオーブンとフタを余熱しておくと、焼き時間が短縮できます。
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スキレットで焼く
<必要な道具>
スキレット(フタ付き)
底網
アルミホイル(スキレットにフタがない場合)
クッキングシート
フォーク
焼き網
炭火
<材料>
ピザ生地・・・適量
トマトソース・・・適量
モッツアレラチーズまたはピザ用チーズ・・・適量
バジル・・・適量
<作り方>
1. クッキングシートを大きめに広げ、その上でピザ生地をスキレットのサイズより一回り小さい大きさに広げ、フォークで数カ所穴を開け、ふちを1cm程度残しトマトソースをのばす。
2. トマトソースを塗った部分の上にモッツアレラチーズまたはピザ用チーズを散らし、その上にバジルを散らす。
3. 底網を敷いたスキレットにクッキングシートごと2を置く。
4. 炭火は熾火*の状態にしておく。
5. 熾火の状態の焚き火台やBBQグリルの上に焼き網を置き、スキレットを置くき、フタをして上に炭を置く。
6. 3分焼く。
<ポイント>
ダッチオーブン同様、底網を使わないと焦げやすいので、底網を使うことをおすすめします。スキレットからはみ出たクッキングシートは焦げてしまうので切り落とすのがおすすめです。
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フライパンで焼く
<必要な道具>
フライパン(フタ付き)
アルミホイル(フライパンにフタがない場合)
底網(あれば)
クッキングシート
フォーク
焼き網
炭火
ガスバーナー
<材料>
ピザ生地・・・適量
トマトソース・・・適量
モッツアレラチーズまたはピザ用チーズ・・・適量
バジル・・・適量
<作り方>
1. クッキングシートを大きめに広げ、その上でピザ生地をフライパンのサイズより一回り小さい大きさに広げ、フォークで数カ所穴を開け、ふちを1cm程度残しトマトソースをのばす。
2. トマトソースを塗った部分の上にモッツアレラチーズまたはピザ用チーズを散らし、その上にバジルを散らす。
3. 底網(あれば)を敷いたフライパンに2を置く。
4. 炭火は熾火の状態にしておく。
5. 熾火の状態の焚き火台やBBQグリルの上に焼き網を置き、フライパンを置く。
フタがある場合はフタをし、ない場合はアルミホイルを被せしっかりとフライパンの縁に押さえる。
6. 5分焼く。
7. チーズがあまり溶けていないようならガスバーナーで炙る。
<ポイント>
中が見えるフタを使うと焼き加減を見ながら焼くことができて便利です。フライパンのサイズに合った底網をお持ちの場合は焦げにくくなるので底網を使うことをおすすめします。フライパンは上火がない分生地に火が通りにくいので、ピザ生地を2〜3mm程度の薄めにのばした方が早く焼き上がります。
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メスティンで焼く
<必要な道具>
メスティン
メスティン用底網(あれば)
クッキングシート
フォーク
焼き網
炭火
ガスバーナー
<材料>
ピザ生地・・・適量
トマトソース・・・適量
モッツアレラチーズまたはピザ用チーズ・・・適量
バジル・・・適量
<作り方>
1. クッキングシートを広げ、その上でピザ生地をメスティンのサイズより一回り小さい大きさに広げ、フォークで数カ所穴を開け、ふちを5mm程度残しトマトソースをのばす。
2. トマトソースを塗った部分の上にモッツアレラチーズまたはピザ用チーズを散らし、その上にバジルを散らす。
3. 底網(あれば)を敷いたメスティンに2を置き、フタをする。
4. 炭火は熾火の状態にしておく。
5. 熾火の状態の焚き火台やBBQグリルの上に焼き網を置き、ハンドルを外したメスティンを置く。
6. 3〜5分焼く。
7. チーズがあまり溶けていないようならガスバーナーで炙る。
※空焚き状態になるのでメーカーでは推奨していません。メスティンでのピザ焼きは自己責任で行いましょう。また、ハンドルはゴムが溶ける可能性があるので、外して調理しましょう。
<ポイント>
ピザ生地をのばした後メスティンで型抜きするとぴったりの大きさに切り取れます。メスティンは上火がない分生地に火が通りにくいので、ピザ生地を2〜3mm程度の薄めにのばした方が早く焼き上がります。
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ホットサンドメーカーで焼く
<必要な道具>
ホットサンドメーカー
クッキングシート
フォーク
焼き網
炭火
<材料>
ピザ生地・・・適量
トマトソース・・・適量
モッツアレラチーズまたはピザ用チーズ・・・適量
バジル・・・適量
<作り方>
1. クッキングシートを広げ、その上でピザ生地をホットサンドメーカーのサイズより一回り小さい大きさに広げ、フォークで数カ所穴を開け、ふちを5mm程度残しトマトソースをのばす。
2. トマトソースを塗った部分の上にモッツアレラチーズまたはピザ用チーズを散らし、その上にバジルを散らす。
3. ホットサンドメーカーの片面に2を置き、もう片面でフタをする。
4. 炭火は熾火の状態にしておく。
5. 熾火の状態の焚き火台やBBQグリルの上に網を置き、ホットサンドメーカーを置くき、フタの上にも炭を1〜2個置く。
6. 3〜5分焼く。
<ポイント>
フタがピザと近くなるので、上に置く炭は1、2個でOK。火が通りやすいので、こまめにホットサンドメーカーの中を確認して焦げないようにしましょう。
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アルミホイルで焼く
<必要な道具>
アルミホイル
クッキングシート
フォーク
焼き網
炭火
<材料>
ピザ生地・・・適量
トマトソース・・・適量
モッツアレラチーズまたはピザ用チーズ・・・適量
バジル・・・適量
サラダ油やオリーブオイル・・・適量
<作り方>
1. アルミホイルを2枚大きめに広げ、1枚にピザ生地がくっつかないようにサラダ油やオリーブオイルを塗っておく。
2. クッキングシートを広げ、その上でアルミホイルの横幅よりも一回り小さい大きさにピザ生地を広げ、フォークで数カ所穴を開けたら、油を塗っていないアルミホイルにクッキングシートごとのせる。
3. ふちを1cm程度残してトマトソースをのばし、モッツアレラチーズまたはピザ用チーズを散らし、その上にバジルを散らす。
4. もう1枚のアルミホイルを油を塗った面を内側にしてピザ生地にかぶせ、2枚のアルミホイルのふちをしっかりと押さえて閉じる。
5. 炭火は熾火の状態にしておく。
6. 熾火の状態の焚き火台やBBQグリルの上に網を置き、ピザ生地を包んだアルミホイルを置く。
7. 3〜5分焼く。
8. チーズがあまり溶けていないようならガスバーナーで炙る。
<ポイント>
アルミホイルで焼く場合は上火がない分生地に火が通りにくいので、ピザ生地を2〜3mm程度の薄めにのばした方が早く焼き上がります。
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6.もっと手軽に!餃子の皮でピザの作り方
ピザ生地を作るのが面倒臭い!もっと手軽にピザを作りたい!という方向けに、餃子の皮を使った超簡単なピザの作り方を紹介します。
<材料(4人分)>
餃子の皮・・・8枚
トマトソース(またはお好みのソースでも可能)・・・大さじ4
ピザ用チーズ(またはお好みのチーズ)・・・適量
お好みの具材・・・適量
<作り方>
1. 餃子の皮にトマトソース(またはお好みのソース)を大さじ1/2塗り、チーズ、お好みの具材をのせる。
2. 基本のピザと同様に4章で紹介した焼き方で焼く。
<ポイント>
餃子の皮は薄く焦げやすいので、なるべく底網を使用し、弱火の遠火にするようにしましょう。焼き時間は3〜5分程度を目安にしてください。
7.調理も楽しいピザ作りでキャンプをもっと楽しく
最後にこの記事のポイントをまとめます。
- 生地作りは自宅で仕込むのがおすすめ
- キャンプ場で生地から作る場合はコツを参照
- ピザソースも簡単にできる
- ピザは身近な6つの調理器具で焼ける
難しく感じるキャンプでのピザ作りも、コツをおさえれば簡単に作れるようになります。調理も楽しいピザ作りはキャンプがもっと楽しくなること間違いなし。ぜひ挑戦してみてください。