まるっと真似したい!72歳Winpy-jijiiさんのハイセンスな車中泊カスタマイズ【教えて!みんなのソトレシピ#30】
キャンプの先輩たちにおすすめのギアやレシピを教えてもらう「教えて!みんなのソトレシピ」。第30回目は、定年を機にYouTubeを開始し、御年72歳になられた「Winpy-jijii(ウィンピージジイ)」さんです。
公式チャンネルに大きく掲げられたキャッチフレーズは『歳をとったから遊ばなくなったのではなく、遊ばないから歳をとるのだ。』
その言葉どおり、老後も趣味のキャンプ、登山、自転車、バイク、カメラを楽しみ、人生を謳歌されています。特にキャンプ歴は通算50年以上という大ベテランに、車中泊仕様の愛車「N-VAN」の改造テクニックやキャンプ飯ギアなどについて伺いました。
YouTubeチャンネル「ソトレシピTV」では、琵琶湖の畔に広がるロケーション抜群な「マイアミ浜オートキャンプ場」で、ジジイさんにインタビューした動画を公開しています。ぜひ合わせてチェックしてみてください。
▶︎前編「72歳キャンプ系YouTuber・winpy-jijiiさんの車中泊スタイルがハイセンスすぎた【N-VAN】」
▶︎後編「キャンプ歴50年、ハイセンスなwinpy-jijiiさんの本当に買ってよかったキャンプ飯ギア7選」
CONTENTS目次
1.Winpy-jijiiさんの若さの秘訣
インタビューでも「初めまして、ジジイです」と軽快に挨拶してくれた「Winpy-jijii(ウィンピージジイ)」さん。72歳を迎えられ、日本最年長アウトドアYouTuberでは?と噂されるほどですが、年齢を感じさせない若さと魅力とセンスにあふれ、チャンネル登録者数は 20万人を突破!多くのキャンパーを惹きつけています。
YouTubeを始めたきっかけは?
Winpy-jijiiさん:若い時から写真が好きでよく撮っていたんですけども、引越しもして「アルバムどこいったんや」って探すのが大変やった。それで、アルバムではなくパソコンでデータを保存するようになったんですわ。
そのうち動画も撮れたらと思うようになって。動画を保存するところがなかったので、ちょうど10年くらい前からYouTubeに自分らの記録用でアップするようになったのが最初。
キレイなイメージの動画をアップして「どんだけセンスええねん」って思いながらやっていて、あげていくうちに収益が1万円くらい入ってくるようになって。1万円あったらいろんなキャンプ道具買えるやんと、YouTubeにハマりだしたんです。
動画編集はどうしてる?
Winpy-jijiiさん:はじめはスライドショーというか、右左とか、ズームとか、写真を動かしていた。未経験やし、パソコン自体も年賀状作るので買ったものだけど、そのうち「好きこそものの上手なれ」で、好きだから何でも覚えました。今やったら遅いとかではなく、“するか、せえへんかの問題”。
と、好きなものにいつまでも熱すぎる、Winpy-jijiiさんのしびれるカッコ良さを見せてもらいました!
2.目立たないように目立たせる!N-VANカスタマイズ技
YouTubeでも、この後紹介する2冊目の出版本でも登場するのが、Winpy-jijiiさんの愛車Hondaの「N-VAN」。床が低く、その分、室内高が高いことが購入の決め手になったそう。それからどんどんオリジナルのカスタマイズを加えていったわけですね。
購入後のDIY第1号であり、外観におけるお気に入りポイントは、車のフロントにあるエンブレム。同じくHondaのシビック・タイプRの部品をN-VANの同色に塗り替えています。
続いては、車体の後方。皆さん、違いに気付かれたでしょうか。本来なら「N-VAN」となっているロゴをキャンプ仕様に「N-CMP」に変更したのだそう。こちらも、さりげなさすぎるカッコ良さ!
まだまだあります。かつての古い車のように窓だけが開く雰囲気を持たせようと、装飾用のヒンジを設置。でも、実は開かない。「目立たないように目立たせる」をコンセプトに、自分なりのオリジナルのカスタマイズを散りばめるのが好き、と語ってくれました。
続いて内部も見せてもらいましょう。
バックドアを開くとこんなかんじ。N-VAN用の「MGR/ベッドキット」を使って車内の後方をすべてフラットにしています。
大抵のギアを詰め込めそうな大容量の収納は、以前は床部分を持ち上げて荷物を出し入れしていたそう。ですが、「荷物を置いていたら開けられないから、引き出しを作ってほしい」という奥様のリクエストで引き出す仕様に。
食事関連の道具はみんなもれなく入っていて、あとは食材さえ購入すれば、いつでもキャンプができてしまうほどのパーフェクト装備!
さらに、引き出し下の板を引き出し、突っ張り棒で支えれば…食事も料理もできる机に早変わり!1カ所だけでもWinpy-jijiiさんのすごいアイデアが詰まっています。Winpy-jijiiさんがDIYをするときは、まず自分でイメージ画を作成。あとは寸法を合わせていく流れだそうです。
引き出し以外にもスペースを無駄にしない工夫が。天板とパイプを組み合わせた自作テーブルを横に配置。折り畳み自転車や荷物を積んでも、Winpy-jijiiさんと奥様2人が足を伸ばせるようにしています。
テーブルを回転させれば、たちまち作業台に。疲れたら、すぐに寝られるだけの空間も確保できています。
また作業台近くにある壁収納も目を引きます。壁に吊るされている袋は、車体のグリーンに合うサンドベージュをチョイス。イメージに近いものをネットで検索し購入したそうです。
車と同色の、充電式・蚊除けグッズ「FLEXTAILGEAR/MAX REPEL」のほか、食事用の道具などが手を伸ばせば取れる距離にあり、使いたいときにさっと取れるのがいいですね。
壁収納で使われているパイプには、床下に置いてあるバッテリーからつなげたコンセントもあり、とても便利そうです。
バッテリーの「Jackery/ポータブル電源」は、車体の横から見るとこんな感じに床下に収まっていました。車中泊は電力をたくさん必要とするため、2台搭載。これで2日間は安心して使える容量だそうです。
助手席のシートを倒せばフラットな広々空間に。運転席は回転させる専用部品が売っていて、車検もきちんと通るそうです。
車内の快適空調のためには「KEYNICE/扇風機」を採用。ネット上に数ある扇風機から選んだ理由は、操作盤の向きだったそう。
Winpy-jijiiさん:DIYのコツは、まずは行くこと。初めに色々あれもこれもつける・買うではなくて、いっぺん行ってみて、本当に自分に必要なものを見つける。それが肝心ですわ。買って、いらんかったなと思うことがあるんで、行ってみて不便なところを補っていくほうが絶対にいいです。
車内でどんな風にして過ごすかは人それぞれ。だからこそ「いつもこの場所にこの向きで座るから、こんな仕様がいいな」など、使うシーンを想像することが大切なことをWinpy-jijiiさんから学ばせてもらいました!
たとえ愛車が「N-VAN」でなくても、すぐにでも取り入れたいDIYの数々は、こちらの動画からチェックしてみてください。
▶︎前編「72歳キャンプ系YouTuber・winpy-jijiiさんの車中泊スタイルがハイセンスすぎた【N-VAN】」
3.買うだけで途端に快適になるキャンプ飯ギア7選
数々のハイセンスなキャンプ飯ギアの収納には、ワイン箱を利用。もちろんお得意のDIYで、シェラカップが吊り下げられるようにハンガーの棒をわたしたり、コーヒーフィルターを入れる引き出しを設けたり、Winpy-jijiiさんの使い勝手がいいように設計されています。
そんな数あるギアの中から車中泊にあると、過ごし方が激変する7つ道具を紹介してもらいました。
ゴミ袋スタンド
まずおすすめしてくれたのは、料理で出てくる野菜のヘタや皮などをすぐに捨てられる卓上の小さなゴミ入れ。Winpy-jijiiさんは、小さな袋をかけられるゴミ袋スタンドを使っていました。なるほど、ゴミが出る度に大きなゴミ袋をガサガサと開いたり、少し離れたゴミ箱のところまで行ったりしなくていいのは、効率的ですね。
鍋蓋スタンド
Winpy-jijiiさん:料理をしているときに、蓋をどこに置こうかな?ということがなくなるアイテム。コレが便利なんですわ。
便利すぎて車中泊に限らず、キャンプでも愛用しているそうです。もちろん自宅にもあったら大助かりですね。
調味料ボックス
Winpy-jijiiさんが愛用している調味料ボックスは、ファン作成のロゴ入りのもの。
バッグインバッグのように、料理をするときだけ中身が外に取り出せる仕様です。これだけあれば大半の料理ができてしまいそうな品ぞろえで、チリペッパーやターメリックまでありました。
スタンレー ランチボックス
こだわりのコーヒーセットは、スタンレーのランチボックスに。コーヒーミルやポットのほか、お手製の五徳なんかも入っていました。それにしても、五徳まで作ってしまうとは!ジジイさんに作れないものはなさそうですね。
トランギア メスティン
定番のトランギアのメスティンもWinpy-jijiiさんの手にかかると、この通り。蓋をWinpy-jijiiさんが愛用しているスタンレーのカラーに塗装することで、同じワイン箱に収まったときやテーブル上でも統一感が相当増します。
小泉成器 ライスクッカーミニ(左)
アイリスオーヤマ IH クッキングヒーター(右)
車中泊ならではのアイテムとして紹介してくれたのは、炊飯器とIHクッキングヒーター。2つがそろえば、ご飯が炊けて、お湯も沸かせてと、調理の幅がぐっと広がります。
1合半の炊飯器は、床下の引き出しに収まるサイズを購入。しゃもじには金属を貼り付けて、炊飯器のてっぺんや車の壁などに固定しておけるアイデアもぜひ真似したいものです。
4.カンタンすぎるけど、シンプル・オイシイ車中飯レシピ
今回教えてくれたのは「キャンプ飯」ではなく、「車中飯」!先ほど紹介したばかりのキャンプ飯ギアも活躍しています。作り方の紹介前ですが、普段料理を全くしない人でも、食材さえそろれば見た目よしのセンスのいい食事ができるのは、Winpy-jijiiさんマジックです。作り方と同様、料理の名前もシンプル!
車中飯 ぶっこみハンバーグ
<道具>
小泉成器 ライスクッカーミニ(炊飯器)
チーズカッター
<材料>(1人分)
お米…1合
ターメリック…適量
インスタントハンバーグ…1個
チーズ…1枚
添える野菜…お好みで(ミニトマト、ヤングコーン、ベビーリーフなど)
<作り方>
① お米にターメリックを混ぜて、炊く。
② 蒸らす段階で、インスタントハンバーグを炊飯器に投入。
③ 蒸らし3分、保温5分で、ハンバーグを中まで温める。
④ チーズカッターを使ったチーズをハンバーグの上に乗せ、とろけさせる。
⑤ 野菜をトッピングする。
蒸らし・保温の間に、こちらも先ほど紹介したIH クッキングヒーターでお湯を準備しておけば、料理を食べるタイミングでお味噌汁やスープもいただけます。
ちなみに、炊飯器のまま食べるのが“ジジイ流”。余分な洗い物が発生せず、事前の予告通り、超簡単です。それなのに、見た目がこんなにおしゃれなので、料理が苦手な人でも誰かに作ってあげられますね。
すごーく簡単すぎて、見逃し注意の料理の様子は、こちらからご確認いただけます。
▶︎後編「キャンプ歴50年、ハイセンスなwinpy-jijiiさんの本当に買ってよかったキャンプ飯ギア7選」
5.DIY術やキャンプハックをまとめた第2号ブックを発売
好評だった第1弾のキャンプスタイル本に続き、第2弾の「winpy-jijiiの軽キャンプスタイル VAN LIFE」を2022年7月に発売したWinpy-jijiiさん。
ソトレシピでもほんの少しお伝えした「N-VAN」のDIY術や軽キャンピングスタイルについてさらに詳しく書かれています。これから車中泊を始める人や愛車のDIYにハマっている人、軽キャンプの楽しみ方を知りたい人など、たくさんの方の頼れるバイブルになってくれそうですね。
追加でキャンプハックやためになる話を聞きたくなった人は、Winpy-jijiiさんのYouTubeチャンネルもチェックしてみてください。Winpy-jijiiさんのような素敵な年齢の重ね方のヒントが見つかるかもしれません。
▶︎ winpy-jijiiさんのYouTubeチャンネルはこちら!
最後に、車中泊をそれはもう思いきり満喫しているジジイさんに旅の魅力を聞いてみたところ…
Winpy-jijiiさん:行ってないところってまだまだあるんでね。やっぱり行ってないところに行って、おいしいものを食べるのが一番いいんちゃうかな。鹿児島・指宿の野生の馬も見たいし、長崎も行きたいし…。
と、これからの旅の計画もこっそり教えてくれました。Winpy-jijiiさんは告知はなしで、お忍びで訪れることのほうが多いそうなので、鹿児島や長崎でハイセンスな「N-VAN」を見たら、大ラッキー!Winpy-jijiiさんに会えた人には特製のステッカーをプレゼントしているそうです。ますますWinpy-jijiiさんの今後の動向をいっしょに追っていきましょう!!
「教えて!みんなのソトレシピ」第30回目はいかがでしたか?それでは次回の連載もお楽しみに!