スノーピーク、“バディ経営”で新体制に!キャンプギア・キャンプ場・アパレルも進化

スノーピーク、“バディ経営”で新体制に!キャンプギア・キャンプ場・アパレルも進化

2025.9.30

株式会社スノーピーク(以下スノーピーク)は、2025年10月1日付で、山井太氏が代表取締役会長執行役員CEO 兼 CCO(チーフクリエイティブオフィサー)に就任し、代表取締役社長執行役員COO 兼 CBO(チーフブランディングオフィサー)に元スターバックス コーヒー ジャパンCEOの水口貴文氏が就任。

ブランドを一から創ってきた山井氏と、様々なブランドを育て成長させてきた水口氏による“バディ経営”で、スノーピークがさらに新たな展開を迎えます。

1.スノーピークの自然観と日本のものづくりを世界へ

スノーピークは30年以上前から、「私たち人間は、自然の一部である」と考え、発信してきました。自然のリズムに身を任せながら、自然のリズムと人間のリズムを同調させることで、本来私たちが持っている人間性は回復される、そのような日本人が持つ自然観をプロダクト開発、サービス開発、キャンプフィールド開発、さらにはキャンプ以外の野遊びにも反映させ、深化させていきます。


また、製品をできるだけ永く使っていただくための永久保証サービスも、スノーピークが体現してきた日本のものづくりの価値であり、変わらず続けていくことのひとつ。日本の自然観と日本のものづくりをブランドの根幹におくことが、世界で唯一無二のグローバルブランドになるために必要なことだというのがスノーピークの考えです。

2.多様なブランド接点の拡充

今までのスノーピークはキャンプギアが圧倒的に強く、そこが主なエントランス(顧客接点)となっており、キャンプ事業はこれからも変わることなく事業の中心です。そして、キャンプフィールドを通じて、人と人とのつながり、人と地域のつながり、人と地球のつながりを育んでいます。

今後はそれだけにとどまらず、キャンプをしない人に対しても、人間性を回復する機会を創っていきます。これまでのギア中心のエントランスを、多様なエントランスへ転換し、スノーピークの世界感に共感してくれる人を増やすことで、大きな成長を目指すそう。


設営・撤収を簡単にする新シェルター発売

2026年、スノーピークは空気を注入することにより誰でも簡単に設営できるエアフレームシェルターを発売します。キャンプデビューの障壁となっていた設営・撤収を容易にすることで、誰にでも簡単に建てられ、広々とした居住空間と高い快適性を備えた画期的なシェルターです。

※画像は開発中のサンプルです

泊まらなくても楽しめる「スノーピークグラウンズ」

キャンプフィールドでは、新たに「スノーピークグラウンズ」という新業態のキャンプフィールドを展開。「スノーピークグラウンズ」は、キャンプフィールドだけではなく、その周辺地域の自然資産や地域文化を包含して楽しむことのできる、複合型のフィールドになります。

日帰りでも、焚き火や、地域の自然や文化体験ができ、テントを張らなくても宿泊できるようにするなど、より多くの人が、その地域を丸ごと体験できる場となります。

未知なる地球体験「キャンププラス」

キャンプだけではなく、そこからもう1つの野遊びを提供するサービス、「キャンププラス」を展開していきます。2026年、北海道の石狩川の支流である空知川の最上流部で、ラフティングをしながらフライフィッシングやアウトドアサウナを楽しめるサービスを開始する予定です。

北海道の豊かな自然をダイレクトに体験できるだけでなく、快適な宿泊施設もご用意しており、参加された方に未知なる体験価値を提供。

新アパレルラインをスタート

アパレルをギアと並ぶスノーピークブランドのメインエントランスにすべく抜本的な再構築に着手。また、アパレル業界における世界的なクリエイティブ・ディレクターとすでに話を進めており、従来にない新しい概念のアパレルラインをスタートさせる予定です。

今後は元々のコンセプトであるHOME⇄CAMPを更に進化させ、アパレルを第2メインエントランスとして強化していきます。

韓国、アメリカを中心にグローバルブランドへ本格挑戦

2025年9月に韓国初の直営キャンプフィールドをエバーランドにオープン。ソウル市内から1時間以内の好立地でありながら、素晴らしい自然環境の中に位置しています。年間800万人以上が訪れる韓国でもっとも大きなテーマパークがエバーランドの付近にあるため、キャンプに訪れる以外の人たちとの接点も広げていく予定です。

3Dドローンスキャンや空間技術を使い、予約前にヴァーチャルキャンプフィールド上でご自身のサイトを展開し、シミュレーションすることが可能です。韓国は店舗数が200店舗以上に広がってきており、今後も大きな成長を見込んでいます。

また、アメリカにおいては、昨年オープンしたロングビーチのキャンプフィールドが非常に大きな反響を呼んでおり、来年には、ニューヨーク、ポートランドに続く新たな拠点として、シアトルに店舗をオープンさせる予定です。

日本のアウトドア業界を牽引してきたスノーピークの大改革。キャンパーの皆さんをより豊かに、楽しくするそのサービスの拡充に目が離せません。

山井氏・水口氏からのコメント

自然をどこまでも愛する企業として、スノーピークが大切にしてきたこと。それは自然の中でかけがえのない時を過ごすことで、一人でも多くの方に「人間性の回復」を実感していただきたいという願いです。自然と深くつながることで自分も自然の一部なのだと感じられれば、人間本来の安らぎや充実感や幸せを得ることができ、未来のための行動を起こすこともできます。

山井と水口、これからは私たち2人でスノーピークを経営します。2人で責任を分担するのではありません。「バディ経営」を掲げる相棒として、お互いの強みを最大限活かしながら、あらゆる分野で本音の議論を重ねていくことで、私たち2人でスノーピークを進化させていくのです。体制は変わっても、世界中の人々の人間性を回復するという、今まで目指してきた未来は何ひとつ変えるつもりはありません。そのためにあらためて日本の自然観を大切に、人種も文化も年齢も超えて世界が驚く創造と提案を何度も繰り返し、人間は自然の一部であると感じることで湧き上がる、かけがえのない幸せをこの地球のあちこちに生み出し続けます。

スノーピーク史上初めての体制で臨む未知の挑戦に、ぜひご期待ください。

-山井太(やまい・とおる)-

新潟県出身。明治大学商学部卒業。大学卒業後、外資系商社に勤務。1986年、父が創業した「ヤマコウ」(現スノーピーク)に入社。自身のアウトドア経験から、オートキャンプ用品の開発に着手し、ブランドを確立。1996年、社名を「スノーピーク」に変更し、代表取締役社長に就任。2014年、東京証券取引所マザーズに上場、翌年に東証一部へ市場変更。2020年に社長を退任し会長に就任するが、2022年に再び社長に復帰。著書に『スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営』(日経BP社、2014年)『スノーピーク「楽しいまま!」成長を続ける経営』(日経BP社、2019年)


-水口貴文(みなぐち・たかふみ)-

東京都出身。上智大学法学部卒業、イタリア・ボッコーニ大学経営学修士課程修了(MBA)。プライスウォーターハウスコンサルティングでキャリアをスタート。2001年、LVJグループ株式会社(現・ルイ・ヴィトンジャパン株式会社)に入社。マーチャンダイジング担当副社長を務める。その後、ロエベジャパンカンパニーとロエベ韓国株式会社でプレジデント&CEOを歴任。2014年、スターバックスコーヒージャパン株式会社に入社し、最高執行責任者(COO)に就任。2016年、代表取締役最高経営責任者(CEO)に就任。2022年、スノーピーク社外取締役に就任。2025年、スターバックスコーヒージャパン株式会社CEO退任。

<株式会社スノーピーク>

1958年、“ものづくりのまち”新潟県三条市にて創業したアウトドアメーカー。「自然と人、人と人をつなぎ、人間性を回復する」ことを社会的使命とし、キャンプ用品、アパレルの開発、国内外での販売のほか、地方創生、ビジネスソリューション等、幅広い事業を展開する。大自然に抱かれた約15万坪のキャンプ場を擁する本社「HEADQUARTERS」を構える。コーポレートメッセージは「人生に、野遊びを。」

http://www.snowpeak.co.jp/

WRITER PROFILE ライタープロフィール

ソトレシピ編集部
キャンプ料理と日々向き合いながら、レシピやお役たち情報を発信しています。ぜひ、みなさまのキャンプの参考にしてください。