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ソトレシピニュース

世界一の焙煎士・後藤直紀氏に教わるアウトドアコーヒーの楽しみ方

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アウトドアでコーヒーを楽しむポイントとは


外で飲むコーヒーはどんな飲み方をしても結構おいしかったりするのですが、家のコーヒーの作り方を外にそのまま持っていっても逆にうまくいかなかったりします。


家でやるようにいくら道具を増やして、いくら高機能にしたとしても、外では家のコーヒーのレベルにはなかなかなりにくい・・・。


そこを目指すよりは、外ではできる限り簡単に、しかも普段やれないことややらないことをやったほうがよいと僕は思います。


その一つは「煮出し式」、もう一つは「焙煎」です。


煮出し式とは何ですか?


例えば、通常のやり方でドリップしても、標高が高いところだと沸点が低く、山の上では泡のガスが出て味が出にくかったりします。


こういう場合を始め、外ではワイルドに焚火で煮出し式でやったほうが実は味が出やすいのです。やかんを使って煮出すやり方なのですが、やかんがなければ鍋を使ってもよいと思います。


煮出した後に、どうしてもコーヒーの粉と油とかが気になるのであればそれをペーパーで拭き取って飲む。それだけで普段楽しめないコーヒーが楽しめます。


あとは、普段はブラックコーヒーで飲むけど、外では砂糖やスパイスを入れたり、家とは違うやり方をやってみるのもお勧めです。


焙煎はどのようにして行うのがよいですか?


焙煎器

銀杏煎りを使って生の豆を焼いていくと豆が変わっていく様子が見えます。黄色くなって、色も匂いも変わってくるので、変わり始めたら火を近づけて、焼きます。焼いていくとパチパチはぜるのですが、それを一はぜと言います。その次に二はぜがあって、二はぜが始まったら苦みが強くなるのと火がつく可能性もあるので、深煎りが好きな人以外はそこで終わるくらいが丁度よい味でになります。


ぴちぴちという音にかわるので、そこで止めれば誰でも飲めるくらい飲みやすいものになります。手編み焙煎だと一はぜと二はぜが一緒になることもあるので音や煙を注意してやるとよいと思います。二はぜくらいまでで火に近づけてやれば8分くらいでいくのですが、ムラができたりするので15分から20分で時間をかけてやった方が飲みやすく仕上がります。


気温によっても焙煎する時間は変わるので注意が必要です。


火はどのくらいの強さでやるとよいですか?


焚き火でやる場合は手をかざして熱いくらいでないとうまくできない。通常ロースターでは200~300度で焙煎したりするのが一般的で、結構温度が高くないとうまくいかなかったりします。 

また、二はぜまで終わったら豆を冷まさないと、火から遠ざけてもどんどん焙煎が進んで行ってしまうので、うちわなどでパタパタ仰いで冷まし、味を確定させてあげることが重要です。


焙煎後はガスとか炭臭さを抜くために何日か置いたほうがよいのですが、アウトドアの場合はその場で楽しむのもありだと思うので、ミルで潰したり、煮出し式であればジップロックとかにいれて棒でバンバン砕いてしまってもよいと思いますし、それを鍋にいれても楽しめると思います。


後藤さんのお勧めのアイテムは?


こだわったらきりがないんですよね・・・笑

テレビ番組に出させていただいた時にも紹介したのですが、コマンダンテというドイツ製のミルが僕は好きです。


刃の精度が電動ミル並みに高く、世界で一番均一に挽けると個人的に思っています。アウトドアで釣り好きな人が外で美味しいコーヒーを飲みたいからと作ったものなので、リールとかと同じで回し心地を考えて作ってあって、アウトドアに精通するところがあるのも面白いですよね。


あと、ドリッパーはアウトドアでは、持ち運びに便利なスプリングタイプのものもよいですよね。ザルとかその場にあるもので代用でもつくれると思います。


道具を揃え過ぎて、入れるのにこだわりすぎると逆に面倒さが生まれてしまい、飲むことの優先順位が下がってしまいます。結局インスタントでよいよね、となるので、やれる範囲で手を抜くというのが楽しむコツかもしれません。


コーヒーセレモニー

家で飲むものと外で飲むコーヒーは別物と考えていたほうがよいですね。

家で飲む最高のコーヒーも、山頂で飲むインスタントコーヒーに勝てないこともあるので、楽しむことを前提にこだわりすぎないのが大事だと思っています。


エチオピアの人たちがやっている薪で焙煎してゴリゴリとつぶしてそれを煮出して、スパイスなどを入れて飲むという、コーヒーセレモニーという習慣があります。


それでも美味しくて原始的な飲み方なのですが、この飲み方こそがアウトドアならではの楽しみ方なんじゃないかなぁと思っています。

皆さんもぜひ試してみてください。


後藤直紀

後藤直紀

1975年神奈川県横浜市生まれ 福岡県福岡市育ち

コーヒーの焙煎を独学で学び、独立開業を目指し東京の老舗「バッハコーヒー」で田口護氏に3年間師事。

焙煎理論・技術を中心に、素材や製品の検証技術、抽出の基礎理論、などを学び、数々の名誉ある賞を受賞。

福岡県大野城市白木原に「豆香洞コーヒー」を経営。

http://tokado-coffee.shop-pro.jp/


賞暦

World Coffee Roasting Championship2013 優勝

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ライターProfile

ソトレシピ編集部
自分たちのアウトドアスキルの向上を目指しながら、いろいろ情報発信していきたいと思います!
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