地方のキャンプ場に行くと、立ち寄りたいのはやっぱり道の駅。その土地で、旬の食材を楽しむのもキャンプの醍醐味ですよね。
では、海沿いのキャンプ場に来た場合は? おすすめは、漁港の朝市! 漁港によっては週末、一般向けに朝市が開催されていることも。事前に調べて、クーラーボックス持参で向かってみましょう。
目的地が海の方面なら朝市のほか、水産物直売所などもおすすめ。ネットで事前に調べておくと情報が得られると思います。
生魚は傷みやすいので、調理まではしっかりと隅々まで冷やしておきたいもの。キャンプがてらに立ち寄る場合は、以下のものがあるとよいですよ。
・クーラーボックス(ハードクーラー)
・氷かキンキンに冷えた保冷剤
・調理器具(包丁/骨抜き(大きな毛抜きのようなもの)/ウロコ取り)
・そのほか(キッチンペーパー/生ゴミ用ネット)
また、魚を調理するにあたっては、以下の材料もあると大体の調理できます。
・アルファ米(2人分)
・合わせ酢(米酢/砂糖/塩)
・調味料(醤油/ワサビ)
・飾りの野菜(ねぎ、きゅうりなど)
クーラーボックスで持ち帰るときは、冷えた海水も一緒に入れて、その中に魚が浸かった状態にしておくと鮮度をキープしやすいです。難しい場合は、保冷剤を用意して魚に直接当たらないようにして持ち帰ります。
仕入れた食材。上からキンメ・ワラサ・ホラガイ・イカ・マダコ。直売所は激安という訳ではありません(地域によっては安く販売しているところもあると思います)。直売所のいいところは、価格よりも鮮度の良さが街で売られている魚との違いですね。
海鮮丼であればやっぱりイカやタコなども入れたい! タコはたいてい直売所でも下茹し冷凍されていることが多いので、カットするだけなのでスキル不要。今回は魚とイカをさばくことにチャレンジ!
お財布に余裕があれば貝類はサザエやアワビ、甲殻類なら伊勢海老など。もしくは余った部分はBBQにするという手も。
→海鮮BBQのレシピを見る
キャンプで手をかけるなら飯盒炊飯という手もありますが、さくっとアルファ米で酢飯を作ると楽チン。
アルファ米を作るときに、お湯に合わせ酢を合わせて一緒に入れて蒸らします。載せる食材ができあがるまでに、スプーンなどで均一に混ぜて粗熱をとっておきましょう。
捌き方はいろいろありますが、基本的に三枚おろしを覚えれば問題ありません。
三枚おろしは、魚を三枚にすること(そのうち一枚は骨)。ざっくりと工程を3ステップに分けました。
①ウロコをおとす
②頭まわり、腹を割いて内臓をおとす
③三枚にカットする
今回は海鮮丼。魚は刺身にする必要があるので③のあと、皮を剥ぎ、③で落としきれない骨を削いだり、小骨を抜いたりします。
まずは、排水溝に必ずネットをはめましょう。キャンプ場では特に炊事場にネットをはめないとウロコが詰まってあとが大変です。
ウロコ取りは、尾から頭に向かって、ウロコを逆立てるイメージで動かします。 ウロコ取りがなければ包丁の刃を立てて剥がしてもOK。
ウロコが残って口に入るとおいしさも半減します。皮から剥がす刺身になるとしても、ウロコを必ず落としましょう。
可能なら、購入した場所でウロコと内臓を落としてもらえるとベストです。
写真では、魚の下(お腹)のほうにある胸ビレをいれていませんが、頭・胸・腹ビレで斜め45度程度に包丁を斜めにして骨があたるところまで入れます。
包丁の刃が止まったら、魚を裏返して反対側の面も同じようにし、頭を落とします。
包丁の刃を垂直ではなく斜めに入れるのは、なるべく頭のほうに肉が残らないよう、食べるところを増やすためです。
頭をおとしたら、肛門に刃を入れて頭があったほうまで刃を入れて内臓をおとしましょう。内臓がなくなったお腹の中は水道で洗い流します。
身、骨、身の三枚におろします。
骨の上に刃がくるよう、やや刃を立てて身に刃を入れていきます。
まずは包丁の刃先で目印として骨に「チキチキ」と当たるようにするのがコツ。 そのあとは少しずつ、やはり軽く刃を立てて骨に身が残らないようにします。
干物や焼き魚にする場合はこの工程は省いてもよいですが、刺身にするため丁寧に余計なものを取る作業をします。
身と皮を外します。皮を持つと滑るので、キッチンペーパーをかませるなどするとつかみやすいですよ。
腹骨が残っている部分は包丁を寝かせて削ぎ落とし、身を指で触って細かい中骨が残っている部分は骨抜きで抜きます。骨抜きがなければ包丁でカットしてしまうのも手です。
これで刺身の柵ができました。あとはお好みの厚さにカットします。
イカは、身の部分は刺身に。残ったゲソは包丁で吸盤をこそげ取り、食べやすい大きさにカット。内臓のワタと味噌とネギ、日本酒でホイル焼きにしてもおいしいですよ。
イカも大きく3ステップに分けてみました。
①頭と胴体を分ける(内臓やゲソは別の料理にとっておく)
②皮を剥がす
③カットする
イカは傘のような構造で、刺身になる部分の頭部は胴体(傘の柄の部分)に一部くっついているので指を入れて探り剥がします。
傘の部分、刺身になる部分をそっと優しく抜いていきます。
頭部の三角部分のエンペラ(頂点部分)を上から剥がすと皮も一緒に剥がれます。しかし、うまく剥がれないことも。写真は下からも剥いだところ。
傘部分の皮を剥いだら包丁で開いて筒状から一枚にします。このときよく目で見て小さな寄生虫がいないかを要チェック!
より手をかけるなら薄皮を剥がし、お好みのサイズにカットします。
作っておいたアルファ米にさばいた魚を盛り付けて海鮮丼のできあがりです。
二人分だと魚の身も余ると思うので、3枚におろしたうち1枚は塩焼き、干物にして焼いていただくのがおすすめですよ。
海沿いのキャンプ場を選んだら、その地方で獲れる魚介を調達して、自分で調理することにチャレンジするのもおすすめ! 漁港で売られている魚は普段スーパーの魚売り場では見られない珍しい魚もあるかも!?