【旅するソトレシピ】シドニー編/オーストラリアのBBQ文化
はじめまして!オーストラリア・シドニーから、シドニーのソトレシピ情報をお届けする、長尾みなみです。私はシドニーに来て3年目となり、こちらで学校に通いながら、シェフを目指してレストランで働いています。
オーストラリアはとにかく大自然の国!
日本の約20倍の国土に、550カ所以上の国立公園と15カ所の世界遺産という、桁違いの自然が広がっています。都市から電車で1時間も離れれば、そこは息を飲むような山や森、野生の世界。言うまでもなく、アウトドアを愛する人々によって、キャンプ、サーフィン、カヌー、ツーリングなどなど、さまざまなアウトドアアクティビティが楽しまれています。そんなオーストラリアから、数回に渡り独自のアウトドア文化や今こちらで人気のアウトドアレシピをご紹介したいと思います!
第一弾は、オーストラリアで欠かすことのできない、「BBQ文化」をご紹介します!
オーストラリア人はBBQが大好き
シドニーに来る前のこと。オーストラリアに留学していた友だちに休みの日とか何してたの?と聞いたら、「うーんBBQとか……BBQとか…?」という答えが帰ってきて、そんなにしょっちゅうするもの!? というか他にやることないのか!? と思ったのを覚えています。
日本では休日や夏休みなどに河原やキャンプでしたりするイメージだったのですが、シドニーに来てみたら本当にその子の言う通り、みんなしょっちゅうBBQをしていて驚きました。
オーストラリアの人々の休日の過ごし方といえば、ビーチや山に行くか、BBQをするか、もしくはビーチや山でBBQをするか、このどれかといっても過言ではありません。
日本とオーストラリアのBBQ文化の違い
しかし、こちらに来て気付いたのは、BBQが日本のそれとは少し違うということ。日本ではキャンプ場など自然豊かな場所で木や炭で火を起こし、網やグリルで肉・魚・野菜などを焼いて食べるイメージですが、こちらでは、ほぼどの一般家庭も大小さまざまなガス、または炭式のBBQグリルを持っていて、普通に夜ご飯としてお肉やソーセージをただ焼いて食べることもBBQと言います。
また、休日に近くの公園などに友達同士が集まり、設置された公共の電気グリル(後述)で持ち寄った肉などを焼いてビールを飲むこともBBQと呼びますし、友人を家に招待してホームパーティをするときも、お肉を焼いて食べればそれもBBQになります。
火起こしもなければ炭も使わないことがほとんど。つまり、こちらでは日本のピクニック、ホームパーティ、宅飲み、外飲み、夕食のすべてが"BBQ"に包括されるのです! とても日常的で、カジュアルなものなので、こちらではBBQのことをみんな親しみを込めて"Barbie(バービー)"と呼んでいます。
オーストラリアのBBQ事情
オーストラリアのビーチや公園には、ほとんど全てと言っていいほど公共の電気グリルが設置されています。無料もしくは数ドルという料金で誰でも使うことができます。
これはBBQが日常的なものであると同時に、火を使わないようにすることで山火事を防止するという目的もあります。とにかく、重い機材を抱えて面倒な設営や火起こしをすることなく、誰でも簡単にBBQを楽しむことができるのです!。
(公共のBBQグリル)
食材は幹事の人が揃えることが多いですが、お酒は各自持ち寄りがオーストラリア流。オーストラリアはビールとワインがとても美味しく種類も豊富なので、皆それぞれがお気に入りのビールやワインを持ち寄ります。
そして焼かれるのは99%お肉!日本のように魚介や野菜はほぼなく、骨つき肉やかたまりのステーキを豪快に焼きます。ソーセージやハンバーガーも定番です。リラックスした雰囲気の中、ワイワイお肉とビール・ワインを楽しみます。
シドニーの人気レストラン
お肉が大好きなオーストラリアの人々は、外食でもお肉が人気です。なかでも人気なのがHurricane Bar &Grill。豪快なスペアリブが人気のグリルレストランです。
甘辛い特製タレが食欲をそそる、牛肉と豚肉のスペアリブが看板メニューです。ラックで出てくる骨つき肉を切り分け、かぶりついていただきます。骨の周りの肉には旨味がたくさん詰まっていて絶品です!
(写真:Hurricane Bar & Grill Instagram より)
以上、オーストラリアのBBQ文化をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
次回は、こちらで流行っているアウトドア料理を紹介したいと思います!